【金沢市版】兄弟間の相続トラブルを解決した事例

金沢市における、兄弟間の相続トラブルを解決した事例を3つご紹介します。
※実際の関係者や物件が特定できないように、複数の事実を改変・翻案してまとめた内容になります。

【金沢市版】兄弟間の相続トラブルを解決した事例

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1.金沢市にお住まいのH様が、「金沢市の相続する実家に、相続人の一人が住み続ける事を希望した事例」

お客様の相談内容

売却物件 概要
所在地 金沢市神谷内町 種別 一戸建て
建物面積 140.32㎡ 土地面積 165.61㎡
築年数 56年 査定額 1,030万円
間取り 4DK その他
相談にいらしたお客様のプロフィール

金沢市にお住まいの50代のお客様です。
お父様がお亡くなりになり、3人兄弟でご実家を相続することになりました。H様と三男様は売却して現金化し均等にわけようと考えていましたが、次男様が住み続けたいと言っているので、お互いに納得する良い方法をお探しでした。

解決したいトラブル・課題

課題
相続することになった実家を売却したいが、兄弟が住み続けたいと言って反対している。皆が納得できる良い相続方法を相談したい。

H様と三男様は石川県内に持ち家があり、そちらに暮らしています。次男様は、実家でお母様と家族で暮らしていたため、お母様が亡くなった後もそのまま住み続けています。

相続にあたってH様と三男様は実家を売却して現金を分けたいと考えましたが、次男様は今後も住みたいと主張し、売却に反対しているため、皆が納得できる方法を探しています。

不動産会社の探し方・選び方

次男様の売却に対する反対はありますが、家がどれくらいの価値を持つのか知っておきたいと考えたH様は不動産会社を探すことにしました。
3兄弟で納得できる方法で相続する事にこだわりたかったので、最も良い方法を模索するために、いろんな相続トラブルの解決の仕方や過去の事例を聞いてみたいと思い、気軽に色々相談できそうな地元の不動産屋さんをネットで探してみました。
結果、家から行きやすい場所に、無料で査定してもらえる不動産屋さんがあったので、そこに問い合わせてみることに決めました。

H様の「トラブル・課題」の解決方法

H様と三男様は現金化して分けたい、次男様は実家に住み続けたいという事でしたので、お互いが納得するように分けるために「代償分割」という方法を提案しました。

1.「代償分割」について

代償分割とは、相続において一部の相続人が不動産などの資産を継承し、他の相続人に対してその価値に相当する金銭や他の資産を支払うことで、遺産を均等に分割する方法です。

代償分割にすることでH様と三男様は現金を受け取ることができ、次男様は実家に住み続ける事ができます。
一方で、代償分割には代償金を支払うだけの現金が必要になってくるので、次男様が払えるだけの現金をお持ちかどうかが重要なポイントになります。

2.代償金額の決め方

次男様がH様と三男様に支払う金額は、ご実家の評価額が基準となります。
不動産の評価額を決定するには複数の算出方法が存在し、選択される算出方法によって評価額は異なります。
そのため、算出方法について当事者間で話し合い、合意しておくことが不可欠です。

主な算出方法には以下のものがあります。

  • 公示地価
  • 固定資産税評価額
  • 路線価(相続税評価額)
  • 実勢価格

代償分割においては、実勢価格を基準にすることが一般的です。

3.「結果」

次男様は評価額の1/3ずつをH様と三男様に支払う代償分割をすることで話がまとまりました。評価額についても実勢価格を基準にすることで合意でき、次男様から弊社に査定を依頼されました。
結果、H様と三男様は相応の現金を受け取り、次男様はご実家に住み続けることができ、皆様大変満足されたご様子です。

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2. 金沢市にお住まいのE様が、「二人兄弟で金沢市の土地を相続したが、弟と売却の合意が得られず分筆した事例」

2. 金沢市にお住まいのE様が、「二人兄弟で金沢市の土地を相続したが、弟と売却の合意が得られず分筆した事例」

お客様の相談内容

売却物件 概要
所在地 金沢市山科 種別 土地
面積 94.84㎡ 成約価格 950万円
間取り その他
相談にいらしたお客様のプロフィール

金沢市にお住まいの40代のお客様です。
お父様が若くしてお亡くなりになり、2人兄弟で土地を相続することになりました。
E様は新居を立てたばかりでローンがあったので、相続後すぐに売却して現金が欲しいと考えていました。
一方で弟様は引き続き土地として保有し、将来的には家を建てたいと希望しています。

解決したいトラブル・課題

課題
相続することになった土地を売却したいが、弟が反対しているため、自分の持ち分だけでも売りたい。

E様はお父様から相続することになった土地を利用することがないので売却して現金化したいと考えていますが、もう一人の相続人である弟様は売却に反対しています。
それならば、自分の持ち分だけでも売却できないのかと考えています。

不動産会社の探し方・選び方

E様は自分の持ち分だけでも売却したいと検討しており、「そもそも可能かどうか」「可能な場合にどのような手続きを行えばいいか」などを相談したいと考えています。
そのため、いろいろと相談に乗ってもらえる不動産会社を条件に探しました。
インターネットで出てきた不動産会社のホームページを見比べ、売却実績が豊富なことや地域に根差した不動産会社ということでお願いすることに決めました。

E様の「トラブル・課題」の解決方法

E様は相続した土地を売却したいと考えている一方で、弟様は売却に反対されているため、土地を分ける「分筆」という方法を提案しました。

1.土地を分ける「分筆」

土地を相続に際して分割する場合、「分筆」という手続きが必要です。
分筆は、登記簿上の一つの土地を複数に分け、それぞれを新たに登記する手続きのことです。土地が一筆、二筆と数えられることに由来し、「筆」を分けるという意味から「分筆」と称されます。

分筆の大まかな流れは以下のとおりです。

1. 土地家屋調査士に依頼をする
2. 法務局及び役所での調査と資料の収集を行う
3. 現地調査を実施する
4. 分筆案を作成する
5. 現地での立ち会い
6. 境界測量を実施する
7. 境界標を設置する
8. 登記の申請を行う

分筆を行う際に重要なのは、隣地との境界を明確にすることです。

このため、隣地所有者と立ち会って、境界標を確認しなければなりません、もし、存在しない場合は双方の合意のもとに新たな境界を決定し、境界標を設置する必要があります。

多くの場合、境界は問題なく確定しますが、稀に隣地所有者との認識の違いによって、境界を決定できない場合があります。また、隣地所有者の所在が不明であることもあり得ます。
上記のような場合は、筆界特定制度を利用しましょう。
外部専門家である筆界調査委員の意見を参考に、法務局の筆界特定登記官が筆界の位置を特定してもらうことが可能です。

2.「結果」

E様が弟様と協議を行い、土地を二等分し、それぞれが自由に活用できるようにと合意に至りました。
E様のお父様の土地は、境界がすでに確定していたため、分筆の手続きはとてもスムーズに行うことができ、E様の希望どおり分筆後の土地を売却されました。

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3. 金沢市にお住まいのT様が、「遺言書の内容が偏っていたので、遺留分を主張して相続した事例」

3. 金沢市にお住まいのT様が、「遺言書の内容が偏っていたので、遺留分を主張して相続した事例」

お客様の相談内容

売却物件 概要
所在地 金沢市糸田 種別 一戸建て
建物面積 149.33㎡ 土地面積 202.53㎡
築年数 49年 成約価格 1,400万円
間取り 6DK その他
相談にいらしたお客様のプロフィール

金沢市にお住まいの60代のお客様です。
お母様がお亡くなりになり、弟様と二人で相続することになりました。
遺言書が残されており内容を確認すると、実家は弟様に相続すると記載されていました。
預貯金等の他の遺産がなかったこともあり、この内容は不公平で受け入れられません。
また、遺言書が原因で弟様との関係もぎくしゃくしているそうです。

解決したいトラブル・課題

課題
遺言書の内容が不公平だと思い、弟とも関係が悪化。一部でも相続し、弟との関係性も修復できないか相談したい。

T様のお母様が残された遺言書には、ご実家の一戸建てを弟様に相続するとありました。
その他、分けられる預貯金等は特になく、T様が相続される財産はありません。
弟様はご実家の近くに暮らしており、お母様の介護などお世話をされていたこともあって弟様に偏った内容になったと、T様は思われています。

T様は母親の世話をしてくれた弟様に感謝されていますが、相続財産がまったくないことには納得できません。また、相続内容によって弟様との兄弟仲も悪くなってしまいました。

そのため、インターネットで調べたところ、遺言書に書かれていなくても相続人であれば、自分が本来相続できる分を相続できると知り、最低限の正当な取り分は受け取りたいと考えています。

不動産会社の探し方・選び方

T様は相続できるはずの金額がどれくらいになるかを相談したいと思い、インターネットで「相続 最低限の受取額」で検索したところ、不動産会社でも相談できると知りました。

また弟様との関係性も悪化していたため、弁護士に相談する可能性もあると思い、専門家と連携している不動産会社に相談することにしました。

T様の「トラブル・課題」の解決方法

T様は、相続人として最低限受け取れる相続分を受け取りたいという相談であったため、「遺留分」という方法を提案しました。

1.「遺留分」とは

遺留分とは、相続人に法律上保証された最低限の財産のことを指します。
相続人が遺言によって財産を受け取れない場合でも、権利として一定の財産が受け取れるよう保証されています。

遺留分を請求できる相続人と割合は、以下のとおりです。

【相続人ごとの遺留分の割合】

※表は左右にスクロールして確認することができます

相続人 遺留分 遺留分割合
配偶者のみ 相続財産の1/2 配偶者 1/2
子のみ 相続財産の1/2 子 1/2
配偶者+子 相続財産の1/2 配偶者 1/4
子 1/4
配偶者+父母、または祖父母 相続財産の1/2 配偶者 1/3
父母・祖父母 1/6
父母、または祖父母 相続財産の1/3 直系尊属 1/3

子や祖父母が複数人いる場合は、遺留分は人数で分割されます。

2.遺留分侵害請求について

相続人が遺留分を侵害された場合、他の相続人に対して遺留分侵害請求を行うことができます。
T様の例では、遺言により財産全体であるご実家が弟様に相続されると定められており、これがT様の遺留分を侵害していました。

したがって、T様は遺産を多く相続した弟様に遺留分侵害額請求をする権利があり、法定遺留分に相当する金額を請求することが可能です。

T様の場合、法定相続人が子供のみであるため遺留分は遺産の1/2です。さらに兄弟はT様と弟様のおふたりのため、T様が請求できる遺留分は遺産の1/4となります。

3.「結果」

T様と弟様は関係性が少しぎくしゃくされていたので、トラブルにならないよう間に弁護士が入り話し合いを重ね、弟様も納得されたようでした。

また、遺留分の支払いに関しても、後々トラブルにならないよう協議内容を踏まえて「遺留分侵害額についての合意書」を作成しています。

結果、相続されたご実家は売却され、T様は売却金額の1/4を受け取る事ができました。