放置すると危険な空き家はお得に売却できます
空き家を放置すると老朽化を早めたり、犯罪に巻き込まれたりするリスクがあります。不動産の資産価値を下げる恐れがあるほか、損害賠償請求を受ける可能性もあるため、相続によって得た不要な土地はなるべく早く売却しましょう。現在は「空き家特別控除」を活用できる可能性もあります。また、売却できない・売却するには忍びないという方に向けて、空き家の売却方法と活用方法もご紹介します。
空き家を放置するとどうなる?デメリットを具体例で紹介
空き家を放置するデメリットは主に以下でご紹介する4つです。
- 老朽化が早まり倒壊するリスクがある
- 犯罪に巻き込まれる恐れがある
- 固定資産税がかかる
- 資産価値が減少する
上記のデメリットによりどんな実害が生じるのか、エピソードを2つ紹介します。
犯罪に巻き込まれて資産価値が減少したケース
Aさんは相続で取得した住宅を放置していましたが、不法投棄を繰り返された結果、管理が行き届いていない住宅と判断されてセキュリティレベルが低下してしまいました。最終的には窓ガラスを割られ、室内に置いていた家財が窃盗の被害を受けることに。設備が壊れ、庭先の樹木も荒れ果ててしまい、資産価値の低下まで招いたのです。
管理が行き届かずに建物が倒壊したケース
Bさんは母が暮らしていた住宅を相続により入手したものの、職場から遠いため自身では住めず、管理も疎かにしていました。雨風や台風により建物が傷んでいることに気付けず、さらに放置を続けたところ、屋根など住宅の一部が倒壊。破片は公道に飛び出してしまい、近隣の住人にまで迷惑をかける結果になったのです。
PICK UP 空き家の譲渡所得は3,000万円まで特別控除を受けられます
先述したようなトラブルを招きかねない空き家問題は、日本全国で大きな問題となっています。そこで日本政府は空き家を減らすための特例措置を用意しており、一定の要件を満たした空き家であれば、売却した際の譲渡所得は3,000万円までの特別控除を受けられます。
この特例措置を受けられるのは2023年12月31日までの予定ですから、扱いに困っている空き家がある場合は早めに売却しましょう。
不要な不動産の活用方法~空き家対策のケース事例~
自分では住む予定のない不動産でも、以下のように有効活用できます。
賃貸住宅 | 賃貸用のアパートやマンションを建設し、家賃収入による利益を得る |
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賃貸併用住宅 | 賃貸用のアパートやマンションを建設し、そのうちの1室を居住用に使う |
事業用定期借地 | 事業用として10年~50年間貸し出し、契約満了時は更地に戻される |
借地 | 利用期間を設けずに土地を貸し出し、賃料や売り上げに応じたインセンティブを得る |
介護施設 | 運営会社の希望に基づいて介護施設を建設し、運営会社に貸し出す |
駐車場 | 月極駐車場もしくはコインパーキングを整備して売り上げを確保する |
駐輪場 | 自転車やバイク置き場を整備して売り上げを確保する |
洗車場 | 自動車の洗車場を整備する方法で、建築物が不要なため市街化調整区域でも開業できる |
コインランドリー | 人件費をかけずに24時間運用でき、特に単身者が多い地域で売り上げに期待できる |
トランクルーム | 洋服や雑貨などの収納スペースを整備して、契約者から利用料金を得る |
貸倉庫 | トランクルームを拡大させたようなスペースで、居住用として貸し出すケースもある |
資材置き場 | 建材資材などの置き場として使用する方法で、住宅用としては不適切な立地でも土地活用しやすい |
貸広告 | 道路や電車から見える広告スペースを貸し出す方法で、立地次第では狭い土地でも高額な収入を得られる |
自動販売機設置 | 清涼飲料水等の自動販売機を設置し、売り上げの一部を利益として確保する |
太陽光発電 | 太陽光発電装置を設置して発電を行い、発生した電気を電力会社に買い取ってもらうことで利益を得る |
貸イベント会場 | 花見会場などの貸イベント会場として貸し出し、レンタル料や売り上げに応じたインセンティブを受け取る |
土地信託 | 信託銀行に土地を預けてプロに運用してもらい、運用益を配当として受け取る |
PICK UP 当社でどうしようもないほど老朽化した空き家を活用した事例
白山市にお住いのAさん(55歳)。少し離れていた位置の野々市市に住まれていたお母様が亡くなられました。お母様が住まれていたお家は、Aさんも成人するまで住んだ想い出がいっぱい。敷地面積が広いことも相まって、なんとか活かす手はないかというご相談を当社にお寄せくださいました。
ただ、実際に物件を拝見しに伺うとお世辞にも綺麗な状態とは言えず...Aさんは「このまま取り壊すしかないのでしょうか」と仕方ないとは思いつつも悲しそうな表情をされていました。
そこで、当社はAさんの現在の生活状況を伺い、お母様が済まれていたお家をリフォームして住み替えすることをご提案いたしました。実はAさんは、30歳の節目にご結婚され、現在は中古物件を購入されて奥様とお子さんお二人で暮らされているとのことでした。ですが、その物件も、購入した時点ですでに築20年。新築からかなり経過した今、いろいろとガタが来てリフォームを考えておられたとのこと。また、お子さんも大きくなり、今お住まいのお家では窮屈に感じるというお悩みもお持ちでした。そこで「ご結婚されてから住んでいたお家を売却し、その費用をお母様のお家のリフォーム費用に充て、今後はご家族でそちらに住む」というご提案をさせていただきました。
その後は、順調にお話が進み白山市のお住まいは3ヵ月ほどで売却となりました。Aさんは、想い出のお家で大事なご家族と一緒に広々と暮らすことができると大変喜んでおられました。
活用ではなく、
思い切って売却してみる